この本のタイトルは「ずるい傾聴術」というだけあってなかなかクセの強い部分がありました。
そしてこの本の定義は「相手の立場に立って、相手の気持ちに共感しながら理解し、人を出し抜いてトクをすること」なんです。
すなわち清廉潔白な気持ちで相手を救済することを目的とした本ではありません。
いかに自分が有利になるか、もっと言えば得をするかを考える内容になっています。
ただ、内容的には傾聴力を鍛えるには素晴らしいものだと言えます。
本書に書かれていることは傾聴の技術やとらえ方としては非常に参考になる部分が多いので後は自分自身で場面にあわせて使っていけば自然と傾聴力が鍛えられていきます。
傾聴力は「会話力」と置き換えても構わないと思います。
口下手な人やコミニケーションを鍛えたい人にはピッタリの本です。
傾聴で気をつけること
傾聴を行うにあたって絶対に気を付けないといけないことは「自分の話はしない」と強く意識することです。
特に最初の挨拶のあとに雑談などからついつい自分の話をしがちなので気を付けてください。
「自分の話をするのは相手に質問された時」のみにしましょう。
これを事前に決めて話せばとても気が楽になりますよ。
それでは具体的にどのようにして傾聴していくのかのポイントを絞ってご案内させていただきます。
傾聴の使い方を3つご紹介
それでは上手に人と会話を続けるための傾聴の技術を3つご紹介させていただきます。
相手7:自分3で話そう
「自分がしゃべらないと会話が続かない」と思ってる方が多いのですが実はそうじゃないんです。
本当に会話を支配しているのはいつも聞き手の方なんです。
聞き手が会話をコントロールするからその会話がスムーズに進んでいると思ってください。
特に仕事で取引先との商談事なんかでは必須の考え方です。
そこで意識してほしいのは相手が7割、自分が3割の会話を意識することです。
私自身も自分がしゃべるのが得意ではないのですが、この考え方で仕事にのぞむようになってずいぶんと気が楽になりました。
これは会話が始まる前に意識してみてください。
傾聴のピックアップクエスチョン
相手の発言をそのまま返す「オウム返し」という技術があります。
例えば相手が「阪神タイガーズのファンです」と言えばこちらも「阪神タイガースのファンなんですね」と返すスキルです。
話がずれる事がないので傾聴には必須の技術なんです。
ただここではもう一つレベルを上げて「オウム返し+質問」をして相手の興味をひいてあげます。
例えば先ほどの「阪神タイガースのファンです」に対しては「阪神タイガースのファンなんですね。どういうところが好きですか?」といった具合です。
本書では「ピックアップクエスチョン」と記しています。
常に相手の興味がある話になるのでどんどん相手にしゃべってもらえるようになる技術なんです。
これは本当に使えるなと感じたので、是非取り入れてチャレンジしていきましょう。
傾聴に自分の好き嫌いは不要
傾聴で自分の好き嫌いはいっさい封印してください。
どういう事かと言うと主観で話してしまうと会話そのものをつぶしてしまうからです。
例えば「北海道が大好きなんです」という相手に「私は沖縄の方が好きです」って言ってしまうと、そこで相手は聞いてもらいたかったのに話を変えられたことでそれ以上は話してくれません。
相手が何かを示してくれた時は大チャンスなんです。
ここで先ほどの「ピックアップクエスチョン」の出番になります。
「北海道が好きなんですね。どういうところが魅力ですか?」と聞けば相手は喜んで話してくれます。
よしろぐ的ポイント
傾聴と言うか、会話の中で一番大切な3つのキーワードがこの本には何度も書かれています。
それは「共感」「相手と一致する」「否定しない」の3つです。
個人的に特に「共感」と「否定しない」の2つが必須だと思います。
- 相手の話に無条件に共感する
- 相手の話を絶対に否定しない
この2つの事が出来るようになると傾聴の技術を使えば口下手、話下手、会話が続かないというのが一気に解消出来るので試してほしいです。
まとめ
この本の中には傾聴のスキルがたくさんつまっています。
今回ご紹介した内容の他にもたくさんの傾聴のスキルを紹介してくれています。
コミニケーションが苦手で悩んでいたり、会話がうまく続かないので困っている人は是非読んでほしいです。
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